昨年、インターネットで見つけたワークショップに参加しました。
憧れていた劇団の制作をしている会社が主催するワークショップでした。


その制作会社さんの舞台公演のオーディションを5年くらい前に受けたことがあります。
私が好きな制作会社だからと、担当マネージャーが持って来てくれたオーディションでした。
凄く嬉しくて結果を出したかった。私の出番とばかりに意気込んで受けましたが、結果は箸にも棒にも…。
当時の私は、役がハマればきっと選ばれるはず〜、と言うような気持ちでした。
いや、それ以外でもずっと、いつか私を必要とする何かに出逢える、みたいに漠然と思ってました。
そんな根拠のない自信を持ちながらも、気付けば何にも出逢わずに時だけがたって、アイドルのような時期を越え、仕事も減り、まわりに人もいなくなった。

こんなもんかな。
私には価値がないのかな、と諦めるような気持ちにもなってきていました。
だけど悔しい。

自力で次のステージへすすむことはできないのか、出来る限りをやっても先に進めないのならここまでなんだって覚悟を決めて挑んだのが一人舞台「ギルムルの花束」でした。

ただガムシャラにやるんじゃなく、
基礎や発声から勉強した。
頑張るための方法が沢山ある事を知った。

はじめは誰にも応援されなかったものが
発信し続けていたら、応援してくれる人が日々増えて、沢山の人の心が動く瞬間に出逢えた。
それは、
今までただ楽しいから好きだからと自分の為だけにやってきたお芝居や仕事がはじめて、誰かの人生に影響するという事、誰かをヤル気にしたり前向きな気持ちにしたり背中を押せたりする、ってことを肌で感じて
私は救われる想いがした。
それは、誰にも必要とされなかった私に、はじめて価値を与えてくれた。

とにかくすべてを費やして挑んだ公演は多くの方の心に残る作品になってくれた。


だからと言ってすぐに状況は変わらなかったけれど、いままで知らなかった努力の仕方を知って、まだまだやれることがある事が嬉しかった。

とにかくなんでも吸収できる気がして、
もっともっと自由自在になりたくて、
台本に書かれた想いを知りたくて、
届けられるようになりたくて、
本当にお芝居が楽しくて仕方なくなった。


もっともっと芝居を知りたくて、
そして、インターネットで制作会社さんが主催するワークショップをみつけました。
イギリス最古の演劇学校LAMDAでムーブメントを教えていらっしゃる山中結莉さんの日本でのワークショップに緊張しながら書類を送った。
何故受けたいのか、何を期待するのかを悩みに悩みながら書き綴って送った。

参加したワークショップは本当に素敵だった。
そこで得たものは、また私の宝物になって、それから先の芝居で私を支えてくれた。実は本当に凄い。何が凄いかは内緒。

今年、また結莉さんのワークショップを受けた。
最終日、その制作会社さんからオーディションのお話を頂いた。

来年上演される、イギリスの演出家アレクサンドラ・ルター氏を招いての『トリスタンとイゾルデ』

私はその空間を知りたいと思いました。
どんな形でも目の当たりにしたい。

意気込んだオーディションだったけれど
、だけど、素直に楽しかった。
オーディションが進むにつれ、アレクサンドラルターさんの導く身体表現や精神的な繋がりはとても心地よく魅力的で、
この作品に、カンパニーに関わりたいと、改めて強く思いました。




とんでもなく長くなりました。

本当は何も語らず、結果のみ伝えるのがかっこいいし
こんなに書くのは過去をバラすようで恥ずかしいなあとも思ったりします。

だけど、はじまりの日に立ち会ってくれた沢山の協力者に…
私と出逢ってくれたすべてのひとに…
一歩ずつ一歩ずつちゃんと進んでいることを報告したいと思うから。
そして、感謝を伝えたいから。

あなたのおかげで一歩ずつだけど、歩み続けられます。ありがとう。
ご報告です。


「トリスタンとイゾルデ」

恋愛悲劇の代表作『ロミオとジュリエット』の原典となった伝説の愛の物語。
気鋭の英国女性演出家、アレクサンドラ・ルターが新たな命を吹き込む!

2017年1月12日(木)〜15日(日)
DDD AOYAMA CROSS THEATER

CAST
松本竜平
さかいかな
目次立樹

五十嵐優
川瀬遼太
小島久人
後藤圭吾
新開理雄
星村 優
村上愛海
本折最強さとし
良田麻美

http://www.nelke.co.jp/stage/tristanandisolde/

制作 ゴーチ・ブラザーズ
主催 ネルケプランニング

1500年も昔から語り継がれる愛の物語で、
ヒロインを演じさせていただく事になりました。
緊張します。だけど、どんなに素敵な時間を過ごせるだろうかとワクワクしています。
心して、挑みます。




長々と書きましたが、伝えたかったのは、つまり、

ヤッター!ちょー嬉しい!!
あのね、遠回りしたけれど、行きたかった所へとひとつたどり着いたよ!やっほーい!

という、気持ちです。


まだまだだけど、来年は一年芝居漬けで挑み続けたいなあ…と願っています。まだスケジュールは埋まっていませんが。埋めます。そしてもっともっと観たことのない世界へ。

もし良ければ、一緒に旅を楽しんでいただけたら幸せです。
そしてあなたの挑戦にも寄り添い続けられたら幸せです。

いざいざ!!