“酒井香奈子”が10周年を迎えたと言うことは、これから関わった作品がどんどんと10周年を迎えるのですね。

そして、10周年をお祝いされるってことは10年たっても受け取った誰かの人生に、心に、深く影響してるって事なんだなって想うと凄く凄く感動します。

作品を作るって、関わるって、凄いことだ。

その作品が誰かの強い強い想いによって出来ていれば尚更、作品のチカラが強い、と感じる。

この作品は、作り手の愛が、想いがたくさんたくさん詰まってた。こんなにこだわられた作品に出逢えることはあまりに奇跡なんだって、いまならわかります。

本日1月26日は、ゲーム『アルトネリコ』が発売されて10年の記念日です。

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本当に本当に何が何だかわからず、今思えば、声優という仕事の事もあんまりよくわかってなくて、
アニメデビューは決まっていたけれど、まだ収録はした事はなくて。

シュレリアさまの資料をもらい、かわいいなぁ〜と月並みな感想を抱き、現場に行った。ああ、スタジオの景色が思い出せます。

ディレクターさんが、凄く凄く丁寧に作品について教えてくれた。質問にはなんでも答えてくれた。優しくて素敵な人で作品に詳しかった。

当たり前でした。土屋さんです。
学生時代からアルトネリコの元になる物語を想像していた、という、アルトネリコの親。本当に作品愛が溢れ出ていました。

私が出来ない芝居をあの手この手でイメージを伝えてくれて胸が張り裂けそうになりながら収録した。それがどれほど貴重な現場かは、当時は知らなかった。

いま考えたら、芝居の基礎能力が低すぎて、『おめでとうございます』が口が回らない、なんていう酷い状態だった自分に気付きもしてなかった。

ただただ、現場が、芝居が楽しくて、ずっとゲームの収録をしていたかった。

いまだにゲーム収録が好きです、と言うのは、たぶんこのアルトネリコの収録が好きだったんです。

1人用のスタジオの中で台本上の物語と世界にどっぷりどっぷり浸からせてもらえる気持ちよさが幸せだったんだと思います。

発売になってびっくりしました。

私はしっかり者でカッコいいシュレリアさまを本気で演じていたのですが、
自分でもびっくりするほど拙いシュレリアさまはもちろんに下手くそ、と評判だったけど、
あまりに見事な脚本とキャラクターでとてもとても多くの方に愛されて、いまだに多くの人の中にシュレリアさまの人、として私は存在していたりします。
収録時点では、シュレリアさまがヒロインの1人だ、と言う事を知らなかったというかあまり気づいてなかったけど
ゲームして、ゥオオオオオ!となった。そっか、ライナー、そんなにふたりとうまくやってきたのに、シュレリアさまこのタイミング…!
ず、ずるいよ、そんなぁ!って。凄い、脚本でした。


そこからアルトネリコは2.3
そして、シェルノサージュシリーズ、
久しぶりにシュレリアさまを演じさせていただいたアルノサージュと世界が繋がっていて愛されている。

あぁ、本当に本当に、幸せな出逢いをありがとうございました。

できる事ならばまた逢いたい。演じたい。

そんな夢を抱きつつ、
あまりに素晴らしすぎるアルトネリコの楽曲を聴きながら今夜は寝ようと思います。


改めて、アルトネリコ10周年おめでとうございます!!!


シュレリア、元気ですか?
運命を抱いて生きていますか?
迷子してますか?

また、逢えたら幸せです。

元気でね。


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