三栄町LIVE+黒薔薇少女地獄特別公演

 『緋色、凍レル刻ノ世界、永遠』


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全公演無事終演いたしました。

まさか3年ぶりに、凍らせた世界が溶けて流れだして再び集めて固める日がくるなんて。

大切な主演舞台が規模を大きくしての再演。
光栄すぎます。
さらに評判も良く沢山の感想を頂きました。
多くの方の心に残る作品になれたのなら、とても幸せです。

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愛する人のため、復讐のため、命を懸けて戦う戦士だった深緋は、3年の時を経て
改めて少女として覚悟しきれない弱さや曖昧さを持つ、か弱い人間になりました。

なんでもっと考えられなかったの?
他の選択肢もあったでしょう?

そこに決して揺らがない決心があったわけではなく、
ただ浅はかに素直に、そして、それが一番良いのだとその時は信じて行動したものが長い間深緋を苦しめた。

大人の怖さを知った深緋たちにとって、死ぬよって言う真朱の言葉はリアルで、
生きることを諦めた真朱が知らぬうちに自ら命を絶ってしまうのは嫌で。
深緋が思いついた突拍子もない提案は、2人の中ではそれしかないと思えた。

真朱が願った、決して私達のことを語らずに凍らせてほしい…という約束の呪縛に囚われながら、
殺人者のレッテルに追い詰められながら大人になった深緋。

この世界に否定され、生きることを許されなかった深緋が幸せになるには、真朱を取り戻すしかなかったよね。

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深緋は目的を果たしたけれど、
それが本当に唯一の幸せだったのかな。

孤独に怯えてきた深緋には、
真朱に会えてよかったね、がんばったね、って言ってあげたいけれど

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私自身はこの子たちに、ごめんなさいと思ってる。
救えなくてごめんなさい。

そして、麻緋と茜。
学校という社会でいじめにあい、死という選択肢が胸の内にあったこのふたりを見つけた。

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深緋にそそのかされなければふたりとも生きていたかな
本当に耐えられなかったかな
事実はわからない。

だけど、深緋にとっては、唯一の救い方だったよ。
だって、永遠に終わらないんだ。
誰にも救えない、誰も救ってはくれない。
だから逃げてしまえばいいって深緋自身が思ったんだから。
それだけを信じて、それだけが救われる方法だと、15年間で気づいてしまったから。

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世の中を巻き込んで自ら死に、世の中に衝撃を与えた深緋だけど
ギリギリまで本当は、助けて、と思っていたよ。

ギリギリまで、本当にギリギリまで。
だけどもう目の前に真朱が迎えに来てくれた。もう諦めていいよって、もう生きなくて良いよって。

真朱だけが、許してくれた。深緋を。
そして、ありがとう、おつかれさまって言ってくれた。

だから、おっきな声で言うんだ。

忘れることは、許さない。

私たちが居たこと、この物語が永遠に終わらないこと。

ずっと心の片隅に残りますように。

いつか隣から微かに聞こえる、助けて、の声に気づけるように。心を傾けられるように。


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なんだか別次元に居たみたいで、わたし自身としての記憶があまりなく
深緋として見た景色、想いが、色や香りとして記憶にとどまっています。おそろしい日々だったけど、毎日幸せになれていたよ。

真朱に出逢い、真朱だけが救いで、真朱を救って、真朱に救われる毎日は優しくて甘いカラフルな色と香りに包まれていて幸せでした。ありがとう。

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経歴も何も役にも立たなくなって、もう自然にたどり着ける先はなくなった数年前。
それでもどうしても諦めたくなかった。
大きな劇場の真ん中に立ちたい。

自分に出来ることは、ただがむしゃらに、芝居ができるようになろう、必要とされる人になろうと、一段ずつ階段を登り小さな積み重ねを続けることでした。

主演を演らせて頂けるようになって数年、
中野ザポケットは、
アイドル声優だった酒井香奈子として立っていた劇場のひとつ。
そこに、主演で、さかいかなが戻ってこられた。
それは、あまりに感慨深くて。
良かったね、良かったねって思う反面…
まだまだ足りないね。大切な人たちがわたしにこんなにありがたいチャンスをくれた
だけど、わたしは120点で返せたかな。
もっともっと私は私に期待したい。

劇場を埋めるのに苦労させた。
稽古から叫び続けるとはいえ、全公演最高のパフォーマンスと言えたか。どんなに準備しても声帯が整わなかった日は悔しくて仕方なかった。

ギリギリだったからこそ、
みんなを信じて立つのが一番観せたいモノを贈る方法なんだと体感もできた。
状態さえ良ければ、声も身体も無理なんかしなくても行くべき場所へ行き着いてくれる。


とても大切な日々でした。
そして集ったみんなは愛しい仲間でした。

みんなに感謝を。


そして、
挑戦させてくれた黒薔薇少女地獄主宰太田さんありがとう。本当に魔法を使える空間でした。

もっともっと応えられる私たちになっていきます。
これからも共にできるよう頑張ります。

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日々支えてくれた スタッフの皆さまも大好きだった。
演出助手の春日陽向ちゃん。
毎日想いを巡らせ、私たちと物語のために尽力してくれた。ありがとう。

返し稽古で、そっと涙を拭きながら観てくれていて。
稽古場が冷たい場所じゃなく、芝居をする為のあたたまった集中した空間になっていてくれることは俳優として幸せなことでした。嬉しかった。

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みんな大好き。

劇場での主演公演、
ポケットくらいの劇場になったら、
私の中では、座長にたくさんお世話になってきたなあと思うわけで。

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全キャストスタッフに差し入れを入れたのははじめて。あづさとふたりで座長しました。

みんなが楽屋を訪ねてきてくれて、気恥ずかしくもありすごく嬉しかった。
もっともっとデカくなろう、と思う。


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お花もありがとう。
素晴らしいスタンド花が並んで、幸せな気持ちでした。
ありがとう。ありがとう。

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千秋楽にもお花を頂いたよ。

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ドライフラワーになる子は、ドライ中。
お花たちは飾ってるよ。かわいいね。

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差し入れやプレゼントも、たくさんありがとう。
この子たちのおかげで生きていけました。


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今公演のプロデューサー りょうさんとは、5年ぶりの共演。
エムキチビート黎明浪漫譚以来。
たぶんお互い印象が変わった再会になった気がする。
今出逢えて、良かった。また会えますように。
 

次、二人芝居をする相方、月岡鈴。
柚木さくらさんははじめて対峙したときから何故だか気になる、他の大人とは違う人でした。
もしかしたら救ってくれるのではないかとすがりたくなったり、絶対にわかりはしないと怒りの対象になったり、わかって欲しい人になったり、
お互いに生きてきた道の先で出逢い、対峙するラストはいつも違う感情が生まれました。

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このかっこいいねーさんとふたりで、
つぎは、すごく、透き通った少女な時間を過ごそうと思います。


ふたりのうち、ほんものはひとり。
そんな中で生きてきた私たちの話。

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チケット予約受付中です。

Aloha Project Presents

さかいかな×月岡鈴 二人芝居「巣から落ちる雛が聞こえる」


【公演日程】 2019.3.7(木)−3.10(日)

【会場】 目白古民家 ゆうど 〒161-0033 東京都新宿区下落合3-20-21目白駅から徒歩5

【公演日時】 全7ステージ

3

719:00

814:00  17:00

913:00  19:00

1013:00  17:00


【脚本】 深谷晃成(第27班)

【演出】 藤波瞬平

【出演】 さかいかな 月岡鈴

【チケット】 

2019130日(水)23時予約開始

予約フォーム

https://www.quartet-online.net/ticket/sohk


前売り\2,800

当日\3,000





最後に、

3度目のダブル主演

3年ぶりの緋色


ああ、こんなにも、意思って言葉にしなくても伝わるものなのか

もうだいぶひとつのカラダになったんだなぁと感じてます。


もともと友達だから、だからこそ、程よい距離を保ってきた。

お互いに干渉することに対して繊細に敏感に気を使ってきた過去2作品だったと思う。

今回、本当の意味で信頼し合えた、思い合えたと思う。



本当にずっと可愛かったよ。


私だけがあなたの救いであることが嬉しくて、

あなただけが私の救いで、

結果長く長く囚われもした。


だけど、ずっと美しく純粋な真朱が、やっぱり唯一、穏やかでいられる深緋の居場所でした。

ありがとう。

おつかれさまでした。

あづさ。


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さあ、さらなる未来へと突き進んでまいりましょう。

まだ観ぬ世界、

私が観たい世界、

その景色にたどり着くその瞬間を

あなたに共にしてもらいたい。


いつもありがとう。

今回出逢ってくれてありがとう。

これから出逢うあなたにも。


また、

早く逢えますように。



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早岐深緋

さかいかな