亡くなった憧れの文学作家 サイモン・サヴァリシュから手紙を受け取った少年漫画家の絵麻

わたしの墓に続く林でバスに乗ってください

サイモンの原作で漫画を描くのが夢だった絵麻は過去に自ら夢を諦めていて…

林に来た、意思を持った 移動図書館のバス“ぶっくぶっく”に乗って

様々な出逢いと冒険で、諦めない、を出来るようになる、そんなお話でした。

わたしは漫画家の絵麻の妹 いず美役。

共にバスに乗り、姉が夢を叶えるサポートをしていました。

ぶっくぶっくが揺れたり、

ぶっくぶっくの経営をしている永遠子さんとカフェ営業をしている知愛さんが受け入れてくれることで

空気が変わって道が拓けていくのは、繊細で、とても楽しかった。

ぶっくぶっくの意思で乗客が増えたり、

絵本の中に人が入っちゃったり、

星さんの大切なものを絵麻が連れ戻そうと頑張ったり、

様々な出来事を乗り越えて、打ち解けていく…

そんなテーマを抱いてバスはどんどん走り続ける〜 

きっといつかまた違う響きでわたしにも聴こえるのだろう。

それなりに頑張ってきた

だけど本当に目指していたものにはたどり着いていない

自分に足りないもの…

諦める、そんな、歳…

気持ちはわかる。痛いほど。

諦めた瞬間はあるから。

でもわたしはやっぱりまだ「そんなこと知らない」と言いたい。まだ、言いたい。

打ち上げで、作家の篠原さんとお話をしました。

頑張ってきたしやれてることもある。

だけど、足りなかったものがある、逃したチャンスがある。

でも認められたい、評価されたい。悔しい。

そんな気持ちはずっとあるよね、と。

その気持ちはとても共感されるものでしたね、と。

絵麻を演じた りまさんだからこその、

愛おしさや真実が充満していて、毎回色々なことを感じました。

大好きで憧れで夢を叶えているカッコいいお姉ちゃんだから、 

この人に、そして、みんなに、

自分に自信を持っていて欲しいなって思うけれど。

最初の林は本当に林でびっくり！

この景色、大好き。

普通の人で、ちゃんとしていて、

母のやっていた花屋を改装して お店を作り経営していて…

まとも！！

普通の人を、普通に演じるのが、何気にレアで

普通に人と話してる芝居をはじめてみました、と声をかけて頂いたり…

演れてよかったですね、とマネージャーからも言ってもらえました。

最近では、オファーされることのあまりないポジションで、むしろ緊張しながらチャレンジしました。

役に立ちたいと思った。

相手やシーンに与えられるものはなんだろう、何を大切にして、いま誰のために居るのだろう

そんなことばかり考えすぎてしまったけれど

その先に いず美として自由になれる場所がありました。

お芝居にも演劇にもいろんなジャンルがあり、バランスがあり、大切、がある。